アメリカ食品医薬品局(FDA)がオリーブオイルの食品ラベル上に健康効能表示を許可したのが約10年前。オリーブオイルの有益性に対しての意識が高まった事は、その後のアメリカでのオリーブオイルの摂取量の増加に現れていると言っても良いであろう。1日あたりスプーン2杯、または23gのオリーブオイルの消費により、心疾患の危険性を減少する可能性があるとのもので、ラベル上への表示の許可は、FDAが一価不飽和脂肪酸(オリーブオイルに含まれている)が心臓病を予防する可能性があるという結論に達した後のことであった。
FDAの研究の結果、飽和脂肪酸を一価不飽和脂肪酸に置き換える事で、血中総コレステロール値と、LDLコレステロール値(いずれも心臓病のリスクを高めるもの)を下げる。しかしながら、HDLコレステロール(いわゆる善玉コレステロール)の上昇が、心臓疾患のリスクを減少できる、という結果を導きだした研究は、その中でも少数のもののみだった。
それらの結果より、FDAは、その結果心臓疾患の危険性を減少させるに値するポジティブな結果を導きだせるのに必要な量は、一日あたりのオリーブオイルからの一価不飽和脂肪酸の最小摂取量を17,5gであるとした。オリーブオイルには、約74%と非常に高く一価不飽和脂肪酸が含まれており、17,5gの一価不飽和脂肪酸を取り入れる為には、オリーブオイル23gが必要。つまり、スプーン1,7杯のオリーブオイルにあたるのであるが、いわゆる”スプーン2杯”という表現がされている。
オリーブオイルの心臓疾患のリスク低減について、食事の中の飽和脂肪酸を同量のオリーブオイルに置き換えるべきであるとされている。他にも、Dietary Guidelines for Americans (2010)の中では、「飽和脂肪酸から摂取するのはカロリーの10%以下、そしtそれらを一価不飽和脂肪酸または、多価不飽和脂肪酸に置き換える事は血中のコレステロール値低下につながり、それにより心臓疾患のリスクがより小さくなる」とされている。
一価不飽和脂肪酸だけでなく、オリーブオイルの中に含まれている抗酸化成分、ビタミンEは、心臓疾患を予防する要素に成り得る、とAgricultural Marketing Resource Centerも発表している。
冒頭にある健康への効能であるが、当然の事ながらFDAは脂質のトータル摂取量を増やせといっているわけではない。オリーブオイルも脂質であり、他の油と同じ様に同量のカロリーがある。USDAのデータベースによると、23gのオリーブオイルは、203カロリーに相当する。脂質からのカロリー摂取の上昇を避ける為に、オリーブオイルは代替としてつかうべきであり、すでに食生活のなかで使っている油にさらに追加するものではない。
多くのアメリカ人がオリーブオイルの健康への有益性を認め、食生活に取り入れていった。この事は、アメリカでのオリーブオイルの消費が劇的に増えている事、2008年から2012年の間、毎年5%の上昇をみせていることからも分かる(USインターナショナルトレードコミッションによる)